真言密教の聖地『高野山』と、平安時代から人々が詣でた『熊野三山』。 スピリチュアルなパワーに溢れたこれらの地は、世界遺産にも登録されています。 「せっかく和歌山に行くなら、どちらにも立ち寄りたい」 そんなときは、金曜の夜に和歌山入りし、土日をフルに使う“2泊2日”で巡るのがオススメです。 ここでは、高野山&熊野古道の旅を楽しむポイントをご紹介します。
移動時間を考えると、1泊2日旅行の実質の滞在時間は1日程度と短いもの。見どころ満載の高野山&熊野古道をめいっぱい楽しむには、金曜の夜に和歌山入りし、土曜の朝からフルに動く「“2泊2日”の旅」がオススメ!関西空港から和歌山市街地までは車で約40分。金曜の仕事を少し早目に切り上げて、夕方関西空港入りし、そのまま真っ直ぐ和歌山市内の温泉にチェックイン。ゆったり温泉に浸かりながら日々の疲れを癒し、明日からの予定をおさらいしよう。
公共交通機関の本数が少ない高野山&熊野古道。時間があれば、熊野三社を結ぶ7つの参拝道を歩いて巡礼するのもいいけれど、旅の時間は有限。週末に高野山と熊野三社を巡るなら、移動の時間を短縮できるレンタカーが便利。荘厳な雰囲気が漂う山々の中をドライブできるのも、魅力の1つ。それぞれのスポットには駐車場が完備されているので、目的地に着いたら、車を停めてゆっくりと散策を楽しもう。ただし、冬の高野山は積雪が多いため、注意が必要。
初めての高野山&熊野古道の旅であれば、「高野山」はもちろん、熊野三山と称される「熊野本宮大社」「熊野速玉大社」「熊野那智大社」、「中辺路」と呼ばれる代表的な参拝道は押さえておきたい。『紀伊山地の霊場と参拝道』として世界文化遺産にも登録されているこれらのスポットは、それぞれに古くからの信仰の歴史を持っている。社殿の豪華さや厳かな佇まいを眺めて楽しむだけでなく、せっかくなら少し予習をして、理解を深めた上で参拝しよう。
約1200年前に弘法大師空海によって開かれた真言密教の修行道場。
二大聖地とされる「壇上伽藍」と「奥之院」の他、高野山真言宗の総本山「金剛峯寺」など見どころ多数。
野菜や豆類などを様々な調理方法でいただく精進料理や、写経や瞑想などの修行体験により、
心も身体も浄化されるひとときを。
山内の52の寺は宿坊として一般の参拝者も宿泊できるので、非日常の宿坊体験もオススメ。
高野山の二大聖地の1つで、弘法大師が修行道場を開くにあたり、最初に整備した場所。境内には朱塗りが美しい高野山のシンボル「根本大塔」や、高野山全体の総本堂である「金堂」、国宝の「不動堂」など、19の建物が建ち並んでおり、弘法大師はこの伽藍によって密教の教義や世界観を表現しようとしたと言われている。
高野山の信仰の中心であり、弘法大師御廟のある中心聖地。一の橋から奥之院まで続く約2㎞の参道は、巨大な杉と、著名な戦国武将や文人などの墓碑約20万基が建ち並ぶ厳かな空間。玉川にかかる御廟橋を渡ると霊域に入ると言われており、弘法大師が参詣者をこの橋までお迎えし、帰りはお見送りしてくれると信じられている。
全国の3,600に及ぶ高野山真言宗の寺院の総本山。約5万坪の境内は参拝可能で、豪華絢爛なふすま絵や大釜のある台所などを見学できる。日本最大級の石庭「蟠龍庭」は、雲海の中で雌雄一対の龍が向かい合い、奥殿を守っているような様子が表現されている。新別殿では、お茶とお菓子を楽しめるので、立ち寄ってみよう。
古くから「神の宿る場所」として、皇族をはじめ多くの人々が参拝した熊野の地。
熊野三山と言われる熊野の神々を祀る3つの聖地を巡って、スピリチュアルなパワーを感じよう。
熊野三山を結ぶ緑深い参拝道「熊野古道」や、日本一の落差を誇る名瀑「那智の滝」など、
自然のエネルギーを感じるスポットも。
平安時代から熊野参詣者の身を清める温泉として愛されてきた本宮温泉郷にも立ち寄りたい。
全国に約3,000社ある熊野神社の総本山・熊野三山の中心地で、三山の中でもとりわけ古式ゆかしい雰囲気が漂う。明治22年の熊野川の氾濫で、奇跡的に残った社殿を現在の地に遷座しており、大鳥居が残されている旧社地「大斎原」の参拝も欠かせない。熊野古道の王道コース「中辺路」を歩くと最初にたどり着く神社。
熊野川を背景に鎮座し、約2,000年前に神倉神社に降臨した熊野の神を祀ったと伝わる神社。朱色が美しい神殿や御神門、神木とされる日本最大のナギの大樹など、境内をじっくり見て回りたい。女の神様や男の神様も祀られており、良縁結びのご利益もあるとか。国宝が1,200点展示されている神宝館は見ごたえ十分!
那智山の中腹に位置し、「那智の滝」への自然崇拝を起源とする神社。厳かな風格の朱色の社殿と、山の緑のコントラストが美しい。高低差133mで日本一の落差を誇る名瀑はもちろん、那智山を見渡す三重塔を有する「那智山青岸渡寺」も併せて参拝したい。大社に続く石畳の階段が神秘的な参拝道「大門坂」もオススメ。
仕事を早めに切り上げ、和歌山入りする金曜は、移動がメイン。
だからこそ、泊まる宿にはこだわって旅行気分にどっぷり浸かりたいもの。
1泊目の宿泊地・和歌山市は、実は温泉の宝庫。
市街地からほど近いにも関わらず、海に面した絶景露天が楽しめたり、前浜で獲れた新鮮な海産物が食べられたりと、
本格的な温泉宿が多いのが魅力。ぜひ自分好みの1軒で、疲れを癒すひとときを過ごそう。
「温泉はもちろん入りたいけれど、それよりも地の物を
リーズナブルに楽しみたい」という方は、食事重視の
温泉宿で、鯛やハモ、クエなどの地魚を心ゆくまでご堪能ください。
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旬魚介が楽しめるアットホームで素朴な温泉民宿 | 釣り船を所有し、その日獲れた新鮮な海の幸を調理 | 和歌浦で獲れた海の幸と温泉をリーズナブルに堪能 | 素材本来の美味しさを追求した会席をお部屋食で |
お宿 きしだ荘 なめらかの湯 |
ペンションふじや あぶりの湯 |
紀州温泉 元気の湯 新和歌ロッジ |
紀州温泉 雑賀の湯 双子島荘 |
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「チェックイン時間が遅くなりそう」「宿の食事もいいけれど、夕食は外の飲食店で食べたい」という方には、夕食なしでも気軽に泊まれる温泉宿がオススメです。
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紀三井寺から徒歩3分 自家源泉の温泉も楽しめる |
和歌山駅から歩いて5分 立地の良さと機能性重視なら |
紀三井寺温泉 花の湯 ガーデンはやし |
天然温泉 紀州の湯 ドーミーイン PREMIUM和歌山 |
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珍しい泉質や濁り湯など、少し変わった温泉が好きな方には、全国屈指の炭酸泉がオススメです。
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全国屈指の炭酸温泉。濃い茶褐色の濁り湯が自慢 |
花山温泉 薬師の湯 |
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関西空港から和歌山市内まで車で約40分!あっという間に本日の宿に到着。
和歌山市内には、純和風旅館はもちろん、アットホームな民宿や機能性の高い都市型ホテルなど、
様々な形態の温泉宿があるので、お好みで選ぼう。
大きな湯船の温泉にゆったり浸かれば、日々の疲れから解放され、心も身体もほぐされていく。満天の星空を眺めながら入る露天風呂や関西随一の炭酸泉など、それぞれの宿で個性的な温泉を楽しもう。旅行気分も一気に高まる!
食材の宝庫といわれる和歌山の温泉宿では、夏はハモ、冬はクエなど、季節ごとにその時々の旬魚介が楽しめる。市街地に近い温泉宿にあえて夕食をつけずに宿泊し、地元の人が行きつける隠れ名店を開拓するのもオススメ。
金曜の夜に和歌山入りすることで、翌朝の移動時間を大幅に削減することができる。「翌日の出発時間に合わせてすぐに就寝」することなく、もう一度温泉に浸かるもよし、友人とお酒を嗜むもよし、思い思いに時間を過ごそう。
標高985mにある山岳霊場に到着。弘法大師空海が開山した日本を代表する真言密教の聖地には、
信仰の中心である「奥之院」の他、117の寺院が存在し、
今もなお多くの人々が訪れる。神聖な空気に、心が洗われるよう。
密教の教義や世界観を表現しているとされる19の堂塔を見学。高さ48.5mの日本で最初の多宝塔「根本大塔」をはじめ、国宝や重要文化財に指定されている建物が多数。高野山に伝わる参拝順に沿って、見学してみよう。
【DATA】
◯TEL:0736-56-2011(金剛峯寺)◯住所:和歌山県高野町高野山132
◯拝観時間:自由(金堂・大塔は8:30~17:00、最終受付は16:30まで)
◯定休日:無休◯料金:金堂拝観200円、根本大塔拝観200円
見事なふすま絵や日本最大級の石庭「蟠龍庭」の芸術美に触れ、豊臣家ゆかりの部屋などを見学しながら歴史に思いを馳せる、上質な時間。見学の最後は、新別殿でお茶とお菓子をいただきながら、僧侶の法話に耳を傾けよう。
【DATA】
◯TEL:0736-56-2011◯住所:和歌山県高野町高野山132
◯拝観時間:8:30~17:00、最終受付は16:30まで
◯定休日:無休◯料金:500円(茶菓子接待付き)
ランチは、肉や魚を食べてはいけない僧侶たちの食文化から生まれた精進料理をいただく。調理方法を工夫することで、野菜や豆類、穀物などが、肉や魚に似た味わいや食感に!身体の中からキレイになる、ヘルシー料理。
高野山の信仰の中心である「弘法大師御廟」を目指し、一の橋から続く参道を歩く。参道脇には、織田信長や豊臣秀吉などの歴史上の人物の墓碑が建ち並ぶ。御廟橋を渡った先の霊域には、清らかな気持ちで足を踏み入れよう。
【DATA】
◯TEL:0736-56-2011(金剛峯寺)◯住所:和歌山県高野町高野山550
◯拝観時間:境内自由(燈籠堂は8:30~17:30)◯定休日:無休
熊野三山の中心となる聖地に到着。158段の石段を登り、総門をくぐると、檜皮葺の立派な社殿が現れる。悠久の歴史を感じながら、静かな気持ちで参拝しよう。随所に見られる熊野の神の使い八咫烏のモチーフも見逃せない。
【DATA】
◯TEL:0735-42-0009◯住所:和歌山県田辺市本宮町本宮1110
◯拝観時間:6:00~19:00(宝物殿は9:00~16:00まで)
◯定休日:無休◯料金:境内無料(宝物殿300円)
熊野川の中州にあった熊野本宮大社は、明治の大洪水により流出。奇跡的に残った社殿を現在の場所に遷座した。12の社殿が並び、今の8倍の規模であったとされる旧社地には、大鳥居がそびえ、神聖な雰囲気を醸し出している。
【DATA】
◯TEL:0735-42-0009◯住所:和歌山県田辺市本宮町本宮1110
◯拝観時間:6:00~19:00(宝物殿は9:00~16:00まで)
◯定休日:無休◯料金:境内無料(宝物殿300円)
泊まりは、熊野参詣者の清めの湯として古くから愛されてきた温泉郷で。世界遺産にも登録されている「つぼ湯」がある「湯の峰温泉」や川底から温泉が湧き出る外湯が人気の「川湯温泉」など、個性豊かな温泉が楽しめる。
熊野三山2つ目の聖地へ。朱色が美しい見た目にも鮮やかな神殿を参拝。御神徳があるといわれる日本最大のナギの大樹や国宝を数多く所蔵する神宝館など見どころ満載なので、時間の許す限り境内をゆっくり散策して過ごそう。
【DATA】
◯TEL:0735-22-2533◯住所:和歌山県新宮市新宮1◯拝観時間:参拝自由
◯定休日:無休
「那智の滝」への崇拝を起源とする大社を参拝。 願い事を書いた護摩木を手に中をくぐると願いが叶う樹齢800年のクスノキや、「那智の滝」の高さにちなんだ長さ133cmのおみくじなど、パワースポ ットや縁起物も多数。
【DATA】
◯TEL:0735-55-0321◯住所:和歌山県那智勝浦町那智山1
◯拝観時間:5:30~16:30 (宝物殿8:30~16:00)◯定休日:無休
◯拝観料金:境内無料(宝物殿300円)
巡礼の最後は、「日本三名瀑」のひとつで、高さ133mと日本一の落差を誇る名瀑を見学。信仰の対象にもなっていることから、滝の飛沫を浴びるとご利益があるといわれている。轟々と流れる滝に、自然の荘厳さを感じる。
【DATA】
◯TEL:0735-55-0321(熊野那智大社)◯住所:和歌山県那智勝浦町那智山
◯拝観時間:6:30~16:30(宝物殿8:30~16:00)◯定休日:無休
◯拝観料金:無料(御滝拝所参入300円)
旅のラストは、日本有数のマグロの水揚げ産地・那智勝浦で、生マグロを
食す。町内には30軒以上のマグロ料理店が立ち並び、クロマグロ、メバチマグロ、キハダマグロなど、いつ行ってもその時々の旬のマグロ料理が食べられる。
休暇村 |
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